虫歯を放置したら最後にはこうなる危険な4つの真実

虫歯には、基本的に痛みがありません。虫歯が大きくなって神経に影響を及ぼすほどになってはじめて、痛いと感じるのです。だから虫歯は放置しても大丈夫かといえば、もちろんそうではありません。虫歯を放置した結果どうなる可能性があるのか、その危険について考えます。

小さな虫歯を放置する危険性

小さな虫歯と自分で判断することはとても危険です。なぜなら、虫歯はかなり大きくならないと、痛みという自覚症状はほとんど現れません。虫歯は入口に一見穴が開いていないように見えても、中では大きく虫歯が広がっていることがあります。たとえば、ほとんど虫歯だとは気づかないこのような場合でも、虫歯がこれほど大きいのが現実です。東京・銀座の吉田歯科診療室の動画でご確認ください。

とくに子供でまだ永久歯がはえてそれほど年数が経っていない場合、歯が未熟なために一度虫歯になると進行も早く本人が気づかないうちにあっという間に大きな虫歯になっていくことが多いのです。特に奥歯では自分で虫歯に気づくことはほとんどありません。定期的な歯科検診の必要性があります。この動画では、水酸化カルシウムとよばれるものを使っていました。このまま機械で虫歯を取り除いていくと、神経まで到達して神経を抜くことにつながる可能性があるからです。とても良心的な治療です。

成人の場合、これほど一気に虫歯が進行することはあまりありません。私が歯学部の学生時代に、実習で自分の虫歯を見つけましたが、レントゲン上においてもC1とよばれる歯の一番外側のエナメル質にとどまっている虫歯だったために様子をみることにしました。奥歯の歯と歯の間の虫歯でした。

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奥歯の歯と歯の間の小さな虫歯の場合、横だけを削るわけにはいきません。歯の上から健康な歯を削って実際の虫歯の部分に到達させ、大きく削ってしまうことになります。虫歯の進行状態をレントゲンで定期的に確認することを条件に、放置することにしました。

C1の虫歯が大きくなっていったのに気づいたのは、それから10年ほど経過してからでした。もちろん、これには個人差があります。ある程度大きくなったところで、治療をする必要性はあります。

虫歯を治療したからといって、それで終わりではありません。治療したところから、また虫歯が広がっていくことも少なくありません。このようなことは言いにくいのですが、虫歯の取り残しもあります。特に奥歯など、直接目で見て確認できない場所などはとくに、虫歯を残して治療を終えてしまっている可能性もあります。虫歯の部分をすべて取り除いたとしても、人工物を入れるわけですから永久に完璧なことはありません。口の中に虫歯のできる環境がさらに続けば、詰め物や被せ物にも寿命があります。虫歯が再発して広がっていくことは、十分にあります。

 

虫歯を放置して、大きくなってしまった場合

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上図は、一般的にC3とよばれる虫歯で、神経(歯髄)まで広がっていってしまった場合です。この頃には、痛みが出ているはずです。歯の神経が感染をおこします。このようなときには、神経を抜くという治療しかありません。神経が感染してしまっているときには、神経を抜くという治療が一般的です。しかし、神経をとってしまうという行為は、歯を殺すという行為に他なりません。ここで、神経を抜くことによる危険性をお伝えしなくてはいけません。気軽に神経をとって終わり、という単純な話ではないからです。

歯の神経がなくなると、こんな危険性が

歯髄の中には神経と同時に、血管もあります。血管の中に白血球やリンパ球などの免疫細胞があり、それらの機能によって感染に対抗しています。歯科医師は歯の神経をとると、根管治療とよばれる治療をしていきます。何度も消毒をして菌を減らし、根っこに薬をつめていくのですが、歯の神経は大きな一本だけで終わりではありません。太い神経の部分から無数に伸びる枝分かれ(象牙細管)まで無菌状態にして人工的に封鎖することは、残念ながら不可能です。下図のように、象牙細管は伸びています。肌色で描かれている象牙質の部分すべてに、歯の根っこだけでなく赤い歯髄の部分から放射状に歯の上の部分にも伸びています。ですから実際に歯の神経を触っていなくても、歯を削っていくと痛みを感じたり知覚過敏で歯の痛みを感じたりするのです。

 

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太い神経から無数に伸びている「象牙細管 」。この細い部分にも菌が潜む・・

風邪をひいたり病気をしたとき、体調が悪化して免疫力が低下したときに、歯が痛くなることは、ありませんか?治療した歯なのに痛い。いつもこの歯が痛みだす・・

神経を抜いた歯や、神経を抜いていなくても虫歯が大きく感染をおこしているような歯は、免疫力のはたらきで普段は痛みを感じることなく過ごすことができるのですが、このような歯は病巣感染の出発点になります。問題のある歯から菌は、血流やリンパの流れにのって全身に運ばれていきます。免疫力が低下した体には、この歯の問題が大きく関わってくるのです。

虫歯を放置して、神経を抜かなくてはならないほど虫歯を大きくしてはいけない理由はここにあります。

虫歯からはじまる全身の病気

虫歯と自然治癒でもご紹介したプライス博士によって1923年に25年にも及ぶ研究の結果の末に発表された事実があります。これは時代によって葬られてしまったのですが、「病巣感染」を検証したジョージ・E・マイニーによって、1993年に米国で本が出版されました。日本語に翻訳されて出版されたのが、ジョージ・E・マイニー著片山恒夫監修恒志会訳[虫歯から始まる全身の病気~隠されてきた「歯源病」の実態]です。

ここで大きな問題として指摘されているのが、上述した「象牙細管」。小さな前歯でも総延長して4.8kmもあるというのですから驚きです。レントゲン写真ではまったく問題がないように見えても、この象牙細管に潜む細菌や細菌の出す毒素は全身に拡散して行き、心臓をはじめとして腎臓、肺、眼、胃、脳など体のあらゆる組織に影響を及ぼしているというのです。

ウエストン・プライス博士には、息子を心臓病で 急死させた経験があります。以来、四半世紀に及ぶ研究をつみかさねた博士は、虫歯が息子の死の「引き金」 となったこと、多くの深刻な全身病がじつは口腔内の病巣が引き起こしたものであることを つきとめて、「歯性感染」(1923年)でこの事実を公表したのですが、内容が衝撃過ぎたために 長年その真実が隠されてきました。日本で歯科医師向けではなく一般の方にも向けて出版されたことには、大きな意義があると思います。しかし実際のところ、歯科医師でも一般的にはこの事実を受け止められないでいます。あまりにも、衝撃的な事実なのです。

プライス博士が実験して突き止めた事実は、このようなことでした。治療が困難と診断された病気のある患者の根管治療された歯を抜歯して、病気が治ったという事実です。抜歯した歯をそのまま実験動物の体内に埋め込むと、なんとその歯の持ち主と同じ病気が動物にも発症することが確認されたのです。これは、多くの動物で繰り返し実証されました。 つまり、いくら治療をしたといっても、神経のなくなった歯、死んだ組織がからだの中に存在すること自体が問題なのです。死んだ組織がいったい、からだのほかの部分に放置されるでしょうか?そのようなことは、ありえません。からだは異物としてそれらを認識し、排出させようとはたらくに違いありません。視点を変えてみれば、炎症が起きるということは、正常な自然治癒過程の一部にすぎません。

虫歯を放置するということ

このように、たかが虫歯一本と侮ることはできません。実際に、私の身近で起きたことをここでご紹介しようと思います。脅すつもりはまったくないのですが、これほどまでに虫歯が体に影響を及ぼすという事実を知っていただきたいのです。歯科医師は日常的に神経の治療をしています。まさか、自分が完璧にやったと思う治療が結果的にこのような事態を招いているなどとは思えないのです。とくに、すでに病気を持っている方は要注意です。

治療した歯が原因で障害者に

私が海外へ来て、知り合った日本人の方のお話です。彼の奥様は、ある日日本で治療した前歯の根っこの先が痛み出して歯科医院を訪れました。歯の神経をとって根管治療をすることは一般的なことで、根っこが腫れたり膿が出たりすることも珍しいことではありません。当時の歯科医師は、様子をみてほしいととりあえずの処置をして帰宅させました。抗生物質を処方するまでもないとの判断でした。おそらく、抗生物質の乱用による弊害をご存知だったのだと思います。しかし、帰宅した後に奥様は自宅で倒れて病院に運ばれました。心臓が原因です。診断の結果、歯の菌が検出されました。医師は歯が原因だと断定したとのこと。彼はどうして、歯科医師がこのとき抗生物質を処方してくれなかったのか、今でも悔やんでいます。たとえ抗生物質を飲んだとしても、同じことは起こり得たかもしれません。いずれにしても、原因は神経をとった歯が感染源になって、全身にその菌がまわったことにあるのですから。

さらに、続きます。退院しようとしたそのときに、再び奥様は倒れましたのです。今度は心臓ではなく、脳が原因でした。そしてこれをきっかけに、奥様は障害者になりました。日本を離れようと思ったのも、奥様が障害者になったというきっかけがあることを話してくれました。歯科医師として働いていた私としては、かけてあげられる言葉が見つかりませんでした。

歯が引き金になって心臓病で他界

私がある学会に所属していたときの話です。医師、歯科医師、医療従事者からなるこの学会では、もちろんこの歯原病の危険性について知られていました。ある内科の先生の奥様は元々心臓が弱く、同じ会員だった歯科医師が歯の治療の際に歯の神経を抜くことの危険性について説明をしたのですが、まだ30代で若かったこともあり、歯を抜くということを本人は望みませんでした。リスクを承知の上での治療でした。何年か経って、その奥様の体調が悪化しました。治療した歯のことは気になっていたようですが、治療に来る元気さえ残っていない状態だったといいます。その歯は、体調の悪化と同時にひどく痛んだそうです。最後には、歯からの菌が引き金になって奥様は亡くなられました。内科の旦那様は、その引き金のことを確認しています。

足の痛みがなくなる

ある患者さんは、交通事故でかつて痛めたことのある足の太ももの部分が痛み出し、歩きにくい状態が続いていました。知り合いの歯科医師がこの歯が原因だと診断したため、私はその歯の抜歯を勧めて抜歯をしました。事実、抜歯後太ももの痛みはなくなりました。しばらく何年もこの患者さんの痛みは消えていましたが、最近また時々痛むことがあると聞きました。神経の抜いた歯が、まだたくさん残っています。レントゲン上も問題なく、歯の症状もまったくありませんが、神経を抜いた別の歯から菌が全身にまわっていることは間違いありません。免疫力の状態にも左右されます。

28歳有名黒人トランぺッターが急死

 木下黄太のブログ2015年5月7日より転載です。ニューオリンズで有名な、黒人トランペッター、トラビス・ヒルhttps://www.facebook.com/travistrumpetblack氏が、GWの演奏のため、日本に来日、東京に滞在していましたが、5/4に突然なくなったそうです。メディア報道によると、何かの歯科処置を元々おこなっていて、そこから感染が広がり、発熱や飲み下しが困難な状態になっていたようです。そして、それが心臓にまで影響し、心停止した模様です。

「5月2日(土)に来日の際、飛行機内で口内の痛みを発症し到着後直ぐに病院へ搬送されました。救急ということで応急処置をし、5/3シンコデマヨフェスティバルにおいて演奏を試みたものの病状が更に悪化したため再び医師の診断を受け、このままでは窒息する恐れもあることから入院せざるを得なくなりました。」上記は、招聘した関係者のページからの引用情報です。まだ、28歳でした。(転載終了)

 

このように、まったく歯とは離れた別の場所に症状は起こります。歯科医師は、現代の技術で神経を抜いて治療をし、歯を残してくれます。しかし、歯を残すことによって得られる恩恵の裏には、将来的に起こり得るこのような危険が潜んでいることを私たちは忘れてはいけません。食生活の影響、環境の悪化による影響など、どんなに今元気でも免疫力が低下した途端に、歯が原因で致命的な結果になる危険性があるのです。虫歯を放置することによって、命さえ奪われることがあること。治療してさえもなお、なくならないこの危険を知った上で、歯についての健康を考えていってほしいと思います。

 

Image courtesy of artur84 at FreeDigitalPhotos.net

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